「韓国葬儀文化」タグアーカイブ

韓国の「死」…儒教か仏教か自然に戻るか

保健福祉部発表の火葬割合が80%を超えたという韓国のニュース。火葬をしなければならない日本とは違って、韓国では埋葬の文化があるのです。



韓国において埋葬文化が主流になったのは16世紀の儒教の影響以後である。よって、韓国の埋葬文化はそんなに古くはない文化である。現在の葬儀形式は仏教的な火葬であり、埋葬文化は儒教由来であるので、韓国の葬儀文化は仏教と儒教の混合体であるといえる。(翻訳引用)

土地に限界があるという韓国の地理的条件と衛生面からの問題とが仏教と結びついたことで韓国では火葬が好まれるようになってきました。しかし、威厳や体面を死んでまでも大事にする儒教的影響が残る韓国では、やはり残された家族にとっても許されるならば埋葬したいという思いがあるようで、大統領は廬武鉉を除きソウルの国立墓地に埋葬されています。先ほどのニューによると1993年には火葬率は19.1%であったと言いますから、埋葬文化が最近まであったということだと思います。

火葬後は73.5%が納骨堂安置を選択し、16%が木の下に埋める樹木葬、のこりは海上にまくなどが選ばれているとのこと。

韓国ドラマを見てみればわかりますが、よく納骨堂に行ってみなさん視線の高さにある納骨箱に向かって泣いていますよね。(その下にも納骨箱はあるんですが、ドラマに出てくるのは全部目の高さですね。)でこれは仏教的な影響。

また、韓国ドラマによく出てくるのが、食べ物を机の上にたくさん並べて家族みんなで膝をついて先祖に挨拶するのは儒教的な礼を重んじる影響です。

このように韓国の死への文化は変容してきているようです。よく韓国の奥さんが夫の実家に帰っても料理の手伝いばかりして疲れるだけだ、などと愚痴りますが、儒教的なチェサ(祭祀)文化のため、国民的な連休にもかかわらず女性が大変なのです。もちろんいい食事をだすためにお金もばかにならないので、ますます不満は募ります。

このような葬儀自体は儒教的、火葬は仏教的という矛盾や、チェサに関する非効率的な文化が市場と結びついて、葬儀会社やチェサの料理代行業者などが現れてきたのですが、そもそもこの文化自体を変えなければならない、時代に合わないという声も高まってきています。

また韓国政府は、納骨堂よりもより自然への負担が少ない樹木葬を推進しようとしていますが、宗教的な後ろ盾がないためかまだまだ少ないです。

このような政府の動きに新林業(森林総合中央会)が葬儀業に進出するというニュースもあり、全国的なネットワークと樹木に関する知識と技術をすでに持つ業界が葬儀業に進出し、樹木葬への手続きの複雑さや価格といった問題を解決し、韓国での死に関する文化を変え行こうとする動きが出てきているようです。(参考ニュース)

宗教よりも格式よりも祖先や肉親を自然に戻してあげたいという思いは韓国だけでなく世界の死の文化により選択肢を与えるものとなりそうです。

トップ写真は、コチラのニュースから