カンドンウォンの「オッパってよんでいいよ」発言からみる韓国人のオッパ像

この記事でも書いていたのですが、2016年10月の映画「隠された時間」の発表会見は、カンドンウォンが太って見える以外にも、20歳も年下の共演者に「オッパと呼んで」と言ったことが多少話題になったようです。







インスティズという韓国の女性が多く利用する匿名掲示板で、なぜか今頃カンドンウォンの「オッパと呼んで」問題の記事が上がっていて、私もこの会見は見ていたけど、カンドンウォンが太って見える事ばかりが気になっていて、オッパ発言が気に入らないだなんて思ってもいませんでした。

上の会見の内容を自分でまとめていたので持ってくると、

新人女優シンウンスと20歳差があるのだが、初めは彼女がカンドンウォンのことを「先輩」と呼んでいたと。で、カンドンウォンも先輩として気を使わないでほしいから「オッパ」と呼んでいいよといったのに、彼女はずっと「先輩、先輩」と言っていたと。カンドンウォンには、ウンスのマネージャーのほうが年上にみるのにマネージャーのことは気軽にオッパと言っているのが納得いかないので、マネージャーの年を聞いたら確かに自分よりは年下だったけども、自分より年上にみえるひとにもオッパって呼んでるんなら自分も気軽によんでほしかったなという話です。

で、女性新聞で、私が書いていたような内容をより女性の視点から強く書いた記事を上げています。題名は「なんでオッパと呼ばないんだ?」です。

私の書きかたや、カンドンウォンの話し方を見てみればわかりますが、カンドンウォンはオッパと呼んでくれない!ということに対してすねているのではなく、撮影に際し、シンウンスに距離感を作ってそよそしくしないでほしい、マネージャーさんとの関係のように、「先輩」ではなく、緊張しないでいいんだよ、というニュアンスで言っていると思うのですが、数人はツイッターなどで、「20歳も年下にオッパと呼ばせるカンドンウォン男性主義的だ!」「子役には圧迫と感じるかもしれないからこんなことは言うべきでない」「カンドンウォンがこんなひどいおっさんみたいなこという人だなんて思っていなかった」などと考えを述べています。が、想像力使う方向間違ってない?と私などは思ってしまいます。


そもそも、韓国人にとってそんなに「オッパ」というのは重要なのかということなのですが、韓国人は、上下関係を定め、そこから話をするのが大好きな文化です。よって「ヌナ」(男性年下、女性が年上で男性から女性を呼ぶ際に使う)よりも、「オッパ」には特別な響きがあらざるを得ないわけです。

「どんな年寄りの男性でも『オッパ』と聞けば気分がよくなる」というくらい、韓国男性にとって「オッパ」は魅力的な言葉といわれています。そんな、オッパと呼ばれることを喜ぶ韓国人男性を、女性は年下のほうがいいと考えている、ととることもできますが、頼られるとうれしい、自分が面倒を見るということに喜びを感じたりするのが強いのかなと感じられます。そして、オッパと呼ぶこと(たったそれだけ)で、距離感がぐっと縮まり、心置きなく話せる間柄というのが成立するわけです。

また、韓国の男性アイドルを好きな少女ファンにとっても、アイドルを「オッパ」といえる時間は特別な期間です。アイドルはどんどん若い子たちが出てきますからね。長く応援するのは、一度の「オッパ」は永遠の「オッパ」という、従属意識の強さでもあるでしょう。アイドルよりも年上が多い日本のファンはオッパとは呼べないですものね、一応。

「オンニ」(女性が年上女性を呼ぶ)にはあまり上下関係を感じませんが、「ヒョン」(男性が男性年上を呼ぶ)にははっきりとした上下関係を感じます。もうこれは覆らない(笑)。会社などの一般的な韓国社会でマンネ(一番年下)になることは、可愛がられる存在と言うよりは、上のやることを支え、従う存在であるということを自己認識し、そのように行動せねばならないという圧迫を感じることです。





今回のカンドンウォンの「(なんて呼べばいいかがわからないなら)オッパってよんで」発言は、距離感を近づけて、緊張感を持つことが無いよ!という脈絡の発言でしょう。韓国社会はそれくらい呼び方ひとつで関係性がぐっと近づき変わる文化であるというのは、言えると思います。今回はあてはまりませんが、女性にとっても「オッパ」と呼ぶことはそこに「頼りがい」などを感じて使っているという部分は少なからずあると思います。韓国の呼称は、日本語の「お兄さん、お姉さん」以上に多くの意味を持つものだと言えるでしょう。






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