koreal.netでは過去にもアイドルの練習生関連の記事を書いてきましたが、(過去記事1「練習生への投資の話」、過去記事2「専属契約の話」)今回新しい動きがあったようなのでアップデートしておこうかなと思います。
韓国の公正取引委員会では、少年や少女の夢をかなえるためのアイドルへの道に関する契約について、何度も指導を入れています。どうしても芸能事務所側の力が強い傾向があるアイドル契約。過去には奴隷契約などともいわれ、光り輝く世界の裏事情が見え隠れするものです。
今回は、まだデビューする前の練習生と芸能事務所の契約に関するもので、公正取引委員会が韓国の芸能関係SM、ローエン、FNC、YG、キューブ、ジェリーフィッシュ、DSPなどの事務所に対して調査が行われました。
以下、朝鮮日報からの詳しい内容です。
練習生契約書とは芸能事務所が練習生として芸能人を志望し、教育・管理を目的に作成する文書である。会社ごとに呼ばれ方は違うが「練習生トレーニング契約書」、「練習生規定書」などと言われている。
公正取引委員会は今後事務所と練習生との契約を解除する際、トレーニングにかかった実際の金額に関してだけ違約金を請求することができるように変えるという。これまでJYP,YGなど一部の事務所は練習生側の都合で契約を解除する場合、投資を受けた金額よりも2,3倍の金額を違約金として請求していた。
公正取引委員会は、芸能事務所が練習生契約の解除によって被る損害を教育費管理費用と投資金額の費用と練習生を育てるかわりに銀行への預金で得られる利子程度であると判断した。
事務所側が練習生1名に使う金額は月平均で148万ウォンで、このうち教育費用は91万ウォン程度であると調査結果が出た。
練習生契約期間が終わったにもその会社と引き続き専属契約を結ばなくてはいけないという義務を負わなくてもよくしたり、専属契約を拒否した場合、投資費用の2倍を支払うようにとしていたJYPの条項にも手を加えられることになった。
練習生契約をしていた事務所には優先的な専属契約の協議権利が付与され、練習生契約と専属契約は別途のものであると考え、練習生に対して実際に活動する事になる事務所を選ぶ権利を認めようとするものである。
JYP,YGは猶予期間無しに練習生契約を解除できるなどの条項があったが、それも見直しされることになった。今後は、猶予期間を設け、是正を要求しその期間内に是正が行われない場合にのみ契約を解除することができる。
これ以外にもSMでみられた、名誉棄損、信用棄損などの抽象的な事由による契約解除も条項から消されることになった。立証が難しいはっきりとしない理由によって練習生を統制しては練習生に不利であり紛争の余地が大きいとみられた。実際に芸能人との法的紛争の際の事由として28.5%もの理由としてあげられるので今回はあいまいな表現として削除されることになった。
公正取引委員会は、「是正内容を各事務所に通知し今後不公平な約款が使用されないように積極的な協力を要請していく」と話している。
今回の是正要求を受け、SMでは即座に対応を行い、契約書からは、名誉棄損、信用棄損などの抽象的な事由による契約解除に関する第6条3項について削除したと発表しています。
日本人も活躍する機会が目に付くようになってきた韓国の芸能界ですから、より安心して仕事ができるようになってほしいものです。
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