韓国の犬の最終地…食用犬農場 食文化の変化から廃業が増加

日本でもペットショップに行けばいつでも子犬が売っているのは、犬を繁殖させる専門の業者がいるためです。一部のペットに対する意識の高い国を除き、環境に差はあれ、どこの国にも子犬を作るための繁殖を目的としたところは存在します。

韓国でも犬の繁殖工場は存在し、国に業者としての告知をしている業者、不法で繁殖を行っている業者などが3000とも4000ともいわれています。

昔の韓国では、お小遣い稼ぎとして、家の庭で犬を育てて、ある程度の大きさになったら市場に売るような繁殖を専業でやっていない人々も田舎ではよくみられたといいます。ペットとして売りに出すのではなく食用として市場に出すのです。これは食用として犬を食べる文化があったからでしょう。

かつて大きな話題となったのですが、韓国の不衛生な犬の繁殖工場を取材したものがありました。そこでは自然に妊娠しにくい雌の犬に何度も再利用している不衛生な注射器で精子を注入したり、獣医師免許を持っていない工場主が自分で帝王切開をするなど、目をを覆うような惨状が映し出されました。ここまでひどい繁殖場はごく少数だとは言われますが、汚物の処理が適切にされていないのはよく見られる光景のようで、処理をしないでもいいように、繁殖場の犬の檻は床がなく行使になっており汚物が土に落ちるようになっているといいます。

かつて話題なったのはあくまでも繁殖工場でした。しかし、韓国にはペット市場とは別に、食肉市場もあるのは日本でもよく知られたことでしょう。

繁殖工場で子どもが産めなくなった犬や病気になった犬は、子犬のオークションとはまた別にオークションにかけられ、食用の犬を育てる業者に引き取られるといいます。小さい種類の犬は、繁殖工場で埋めて処分されることもありますが、体の大きな犬は最終的に食用としての道が待っています。食用の農場だと知っている人が犬を置いていくこともあるといいます。一時期は高い値段で取引されていた食用も今では、ペットブームや食文化の変化によって犬を扱う市場や飲食店もかなり減りました。

食用の犬の農場は、ここ10年で、家族にも嫌われてしまう職種になってしまいました。犬の取引価格が下がってしまって売りたくても売れない事態になってしまい廃業を考えるも、どう処分していいかわからず、動物保護団体へSOSが出されることが増えてきたようです。ここの動物保護団体では、繁殖農場や食用農場の救出は10余カ所、訪れたところだけで言えば、もっと多いと言います。

はじめは小さな規模で食用を目的に始めたとしても、もうけるために繁殖も始めたり徐々に種類を増やしていって、手の施しようがなくなってSOSを出すところもあるようです。

動物保護団体(HSI)の人の話によると、素人考えではお金のために動物を虐待しながら繁殖させるような極悪人のような人が多いのかと思いますが、実際には生きるためにとりあえずはじめて見たり、犬が好きだから始めて見たという人が多いといいます。お金にくるったひとというよりは、手探りでどうにかこうにか毎日のお金を手にしてここまで来た人が多いようです。手に職がない人も多いので、この保護団体では、動物を保護し海外に犬を養子に出すのはもちろん、農場主のサポートも積極的に行っているといいます。

基本的に、繁殖工場や食用工場から動物を引き取ってほしいといわれたときは、ペットとして扱い特別に愛情を注いでいた犬がいたとしても一匹も残らず保護してしまうといいます。一部の人は「この子だけでも手元に残したい」というようですが、最終的には「全部保護してもらってよかった」とはなしてくれるそうです。

韓国では大きい犬種や雑種犬は引き取りを期待するのが難しいといいます。(専門家も捨てられた犬は社会性の面やトラウマがあったりするので飼うのが非常に難しいと話しています。それならば本当に信頼のできる繁殖者から生まれるのを待って社会的教育をさせて育てていくのがいいと言います。)なので、この動物保護団体では海外へ送り、動物が死ぬまで幸せに過ごしてほしいという考え方に賛同し、そのように育てられる家庭にお願いしていると言います。

社会変化によって、職業を結果的に追われることになり、しかし、生き物を扱う以上簡単にやめることができない農場がまだまだ多くあると想像されます。動物保護団体はもちろんですが、農場主の社会復帰のための福祉、農場閉鎖のための行政面での支援を必要ではないかと考えさせられる放送でした。

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