BTS、兵役免除特例問題 何が問題なのか?

韓国の兵役問題は「2ねんもあえないのさみしーよぉ。軍隊に行かないで!」などとほかの国のファンが言うと、すごい目でにらまれる問題です。当のBTSのメンバーは時期が来れば軍隊に行くものだと考えているようですが、それでも何度も持ち上がる兵役特例の問題。そもそも何が問題なのでしょうか?

兵役特例とは、「産業技能要員や専門研究要員、国威宣揚に肯定的な影響を及ぼした芸術・体育要員の代替服務制度」のことを言います。その中でも今回はBTSの兵役特例で比較されることの多い体育要員の代替服務制度についてみてみましょう。

「国威宣揚に肯定的な影響を及ぼした」と条件にありますが、サッカーのワールドカップや野球のワールドベースボールなどはとても分かりやすいですよね。みんなでワーッとなって、感動して、相手が日本だったら完璧です。国民感情も相まって非常にわかりやすい兵役免除特例です。

これと比べれば、ビルボードチャートで1位を取り、経済活動の面からも大きな影響を与えているBTSは「国威宣揚に肯定的な影響を及ぼした」という条件にぴったりあてはまります。特にスポーツなどとは違い、BTSの場合経済的な効果も大きいですし、彼らを通して韓国のイメージアップに貢献しています。 共に民主党のノ・ウンレ最高委員も経済的な面からも彼らは兵役免除に値する活躍をできたと言えると感じているようです。

「現行の兵役法は大学生や大学院生、研修機関研修生、体育分野優秀者などに限り、入隊の延期を認めている。」とある通り、芸能人たちは当然のように29歳まで延期し続けますが、これは彼らが入隊を伸ばすために大学院や大学に在学し、勉学を行っているふりをしているためです。大学側も、有名人がいれば広告になりますから、通っている実態があまりなかったとしても認めます。大学側にも芸能人にとってもウィンウィンな関係で保たれている暗黙の了解です。いや、私の推しはちゃんと勉強している!というなら、時期が来たらすぐ卒業すればいい。それをしないのはなぜでしょうか?このように、言い方は悪いですが男性芸能人が30歳目前になって兵役に行くのは韓国の男性から見れば例外的なことなのです。本来であれば兵務庁から入隊するように連絡が来れば行くのが決まりなのです。

しかし、体育分野は、活躍できる年代がある程度決まっていますから、結局延長しながらも軍隊に行きます。運よく兵役特例を受けられ兵役免除になったとしても、服務期間は決まっており、その期間は、運動をし続けなければいけませんし、それができないような状態になった場合は軍に呼ばれます。故意でない負傷で該当のスポーツが続けられない場合は、公益勤務のように公の仕事につくことが定められています。

しかし、BTSの場合大衆芸能です。本来であるならば兵役で服務しなければならない期間に一部義務的な活動をすることが規定されるほかの兵役免除特例と肩を並べるならば、どのような活動を義務的な活動に含めるのがふさわしいのでしょうか。また、万が一、芸能活動ができなくなる場合、様々な条件とその際の対応を考えておかなければならないわけです。

また、大衆芸能分野で兵役免除の新しい条件が作られた場合、今度はそのために活動をする人々が出てくるでしょう。そうでなくても、サッカーで兵役免除の条件を満たすため、ほんの短い時間プレーしたとして、批判されたこともあるように、新しい条件を作るということはその条件に合わせて兵役免除を狙っていくことが可能になります。

大衆芸能でそのような条件ができたら、それがビジネスになってしまうかもしれません。結局お金で兵役免除は買えるという不公平な問題に直面します。

特に今の若者世代は、機会の公平性に敏感です。生まれながらにして得られたものがあるかないかで軍隊に行くか行かないかが決まるということは、相対的はく奪感を感じることにつながります。

今回BTSの兵役免除特例の話が国会議員、それも与党の高位職から出てきたということを見ればわかるように、兵役免除は国民の支持を得やすいものです。一時的であったとしても、国民の熱狂に政治が応えたというパフォーマンスをするのに絶好のものです。特に、民主党は女性の地位を向上させるような政策で支持を得てきたので、このような話が出てくるのもわかりやすいです。一方で、軍隊に行って時間を奪われ、学びの時間を断絶され、体も痛めながら、2年という時を実際に過ごす一般的な韓国男性からは評価を受けにくい話です。

そもそも、特例という考え方がおかしいのではないかという話にもつながります。体の問題や精神の問題、家庭の問題(家が貧しく、若くして大黒柱であるなど)がある場合は、公益勤務になったり、軍免除の制度があるわけです。それなのに、国家により時間の拘束をあまり受けない抜け道があるということ自体が不公平感を感じざるを得ない制度といえるでしょう。

勿論、BTS本人たちが軍隊にはいくと言っている以上、兵役免除特例の話はこれ以上するのは誰にとってもあまり得なことはないような気がします。表では行くと言って、裏では行かないように工作しているのであれば話はまた変わってきますが、今のところは、話を育てるべき内容ではないのかなと思います。

BTSの業績と兵役の義務は別の問題です。何かで活躍すると国民栄誉賞の話が出てきては政治的に利用するなと日本では言われますが、そのような脈略と同じだと思えばわかりやすいかもしれません。

ファンにできることはBTSがそろって活動できる期間を楽しみ、活動休止の期間は待ち続けることだけでしょう。その時間も長いですが、別の場所でまた違う姿を見せてくれるために頑張っているのだと思えればいいのではないでしょうか。

参考:http://japan.hani.co.kr/arti/politics/37923.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です